西方念仏道場(南砺市)概要: 相倉集落では浄土真宗東本願寺派の寺院である相念寺(東方道場)に対し西本願寺派の門徒の道場として西方道場が設けられました。元禄7年(1694)、寂如上人(本願寺第14世)から木像尊像を賜り、東山家の別室に安置したのが始まりとされその後、道場として整備されました。
五箇山は室町時代以降、蓮如上人(本願寺8世)に傾倒した赤尾道宗や明栄が布教した為、住民の多くが浄土真宗の信徒となり集落には念仏道場が設けられましたが、集落内に東西両派の道場が現存するのは大変珍しいと思われます。
両道場は相倉集落の中央を縦断する城端往来を境に対になっている位置関係(約100m程)で、相念寺が南向きなのに対し西方道場の御堂は北向でやや規模小さいのが特徴となっています。
建物は安政6年(1859)に建てられたもので入母屋(背面切妻)、茅葺、妻入、正面に1間の向拝が設けられ桁行3間、梁間4.5間、外壁は真壁造り、素木板張りとなっています。相倉集落が国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された際、伝統的建造物の「建築物」に指定されています。宗派:浄土真宗西本願寺派。
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